2017
05.02

業界屈指の8社で企業セミナーを実施しました

業界屈指の8社で企業セミナーを実施しました

本プログラムでは、企業で活躍するリーダーへと導くことを目的に国内企業の連携のもと、採用初年度に「企業セミナー」を実施しています。企業研究者・人事関係者との座談会、研究発表交流会、研究所・工場見学等を通じて、早い段階から企業が求める博士人材像を理解することを目指します。平成28年度は、短期国内研修支援を利用して業界屈指の8社を訪問し、延べ38名のプログラム生が参加しました。今回の活動報告では、2名のプログラム生のレポートを紹介します。

●新日鐵住金株式会社 企業セミナーを終えて●
報告:リーディングプログラム3期生 福島 綾介

平成29年2月1日、新日鐵住金㈱ 技術開発本部(千葉県富津市)で行われた企業セミナーに、私を含め4名のプログラム生が参加しました。新日鐵住金㈱からは5名が参加され、企業研究者・人事関係者との座談会、研究発表交流会、研究所見学を実施しました。

企業研究者・人事関係者との座談会では、「企業が求めるドクター像」と題してフリーディスカッションしました。企業研究者からいただいたアドバイスは、以下の二点です。一つ目は、自身の研究テーマに対する高度な専門性と近い分野における広い視野を持ち合わせること。企業に就職することを考えると自身の専門分野とぴったり合うような研究をするとは限らないため、広い視野を持って分野外の研究でも活躍できることが必要になります。二つ目は、博士課程を通じて研究テーマを設定し研究を行い、論文としてまとめるという経験をしていること。その一連の過程は企業研究でも大切で、特に研究を行いながら先を見据えて舵取りをする能力を持っていると、研究する際の進む速さが異なってくるため、気にしながら研究を行ってほしいということでした。

今回の企業セミナーは、自分にとって非常に有意義な時間でした。新日鐵住金㈱での研究は、研究テーマの設定の段階から技術として利用することを重視して研究を行っていることがよく理解できました。今回学んだことは、研究を行っていく上で大事な視点でしたので常に意識していけるようにしたいと思います。


写真:研究発表交流会で発表する福島さん

●旭硝子株式会社 企業セミナーを終えて●
報告:リーディングプログラム2期編入生 小熊 慧

平成28年12月8日、旭硝子㈱ 中央研究所(神奈川県横浜市)で行われた企業セミナーに参加しました。当日は、事業や組織の概要についての説明から始まり、本プログラムの学生と旭硝子㈱若手ドクターによる研究発表・質疑応答、研究所内の見学、座談会・懇親会といった流れで行われました。特に印象に残っている点は、座談会での「企業が求めるドクター像」の説明です。これまでのドクターは、「修士の学生が余分に3年研究した」という後ろ向きなイメージでしたが、近年では「3年間研究のノウハウを研鑽し続けた」あるいは後輩の学生に対して面倒を見たり指示したりすることを通じて「指導力を磨いた」と前向きなイメージで捉えていると説明していただきました。また、グローバル化が進んでいる現代において、ドクターを取得していないことでどのような不利益があるかについても学びました。

今回の企業セミナーを通じて、企業が求めるドクター像と自分が想像していたドクター像とのずれを認識することができました。加えて、若手ドクターや研究所に勤めている方々と懇親会で交流を深めることができました。座談会では時間の都合上質問できなかった今後の成長戦略や若手社員の指導についても意見を伺うことができ、見聞を広める良い機会となりました。


写真:懇親会での記念撮影。後列左から3番目が小熊さん 

●平成28年度の企業セミナー実績●
旭硝子 株式会社 :平成28年12月8日
協和発酵バイオ 株式会社:平成28年12月20日
旭化成 株式会社: 平成28年12月21日
住友化学 株式会社:平成29年1月31日
新日鐵住金 株式会社:平成29年2月1日
株式会社 日本触媒 :平成29年2月2日
株式会社 東芝 :平成29年2月20日
帝人 株式会社 :平成29年2月23日

報告:福島 綾介(リーディングプログラム3期生)・小熊 慧(リーディングプログラム2期編入生)
構成:リーディングプログラム事務局工学分室

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