2017
01.23

第4回リーディングプログラム国際シンポジウム開催しました

第4回リーディングプログラム国際シンポジウム開催しました

平成28年11月8・9日の両日、“The 4th International Symposium on AMBITIOUS LEADER’S PROGRAM Fostering Future Leaders to Open New Frontiers in Materials Science” を開催しました。本シンポジウムの開催は、プログラム生の国際的実践力の養成を目的としており、講演会やポスターセッションに加えて、海外からの招聘者との交流に重点を置いたワークショップを行いました。特にこのワークショップは、プログラム2期生が主体となり企画・運営を行いました。


写真上:開会の挨拶をする石森浩一郎プログラムコーディネーター
写真下:講演するCathleen Crudden教授

平年よりも少しはやい積雪の中、石森浩一郎プログラムコーディネーターの開会の挨拶で初日の国際シンポジウムがスタートしました。冒頭の挨拶に続き、Srihari Keshavamurthy教授(Indian Institute of Technology Kanpur、India)、荒井迅准教授(北海道大学)、Etienne Gindensperger教授(Université de Strasbourg、France)、村上洋太教授(北海道大学)、Cathleen Crudden教授(Queen’s University、Canada)、渡慶次学教授(北海道大学)らが世界最先端の研究について講演されました。講演者の専門分野は、化学、数学、生物学、工学と多岐にわたりますが、プログラム生は、自分の専門を越えた内容に対しても積極的な質問を数多く行っていました。また、講演者にはグローバルに活躍するために身につけるべきことを語っていただき、学生も大いに鼓舞されていました。シンポジウムの後半では、夜のポスター発表を控えた学生がポスタープレビューを行い、各自の研究内容を紹介しました。初めての英語での発表でも、学生の多くは堂々とこなし、カリキュラムの一つである語学学習の成果を発揮する良い機会となりました。


写真上:1日目夜に行われたポスターセッションの様子
写真下:ポスター賞を受賞した藤森俊和さん(左)、Mina R. Narouzさん(中央)、大塚海さん(右)

夕方からは札幌郊外の定山渓に移動し、シンポジウムに参加した大学院生がポスター発表を行いました。活発な議論は夜遅くまで続き、研究内容の理解を深めると共に、シンポジウムに参加した学生間で交流を深めました。参加者の投票で決定するポスター賞では、最優秀賞をMina R. Narouzさん(Queen’s University、Canada)が、優秀賞を藤森俊和さん(北海道大学・総合化学院、ALP)、大塚海さん(北海道大学・生命科学院、ALP)が受賞しました。


写真:2日目のワークショップの様子

翌日は、プログラム生が企画したワークショップを行い、海外から参加した大学院生と北大の大学院生が混合グループをつくり、英語でみっちりとディスカッションを行いました。TED Talksのプレゼンテーションを題材とし、Jim Al-Khalili教授(University of Surrey)の “How quantum biology might explain life’s biggest questions”、地球科学者Andrés Ruzo博士(ダラス在住)の“The boiling river of the Amazon”を視聴した後、“The best method for improving interdiscipline―To design the Novel symposium promoting interdisciplinary collaboration―”をテーマに議論しました。いずれのグループでも活発な議論が展開され、ワークショップの最後に各グループが融合型研究についての意見を発表しました。投票により、“Imagine 2030”と題して発表を行ったグループがベストプレゼンテーションアワードを受賞しました。
本シンポジウムに参加したプログラム生は、自分たちの専門力の深化にとどまらず、国際シンポジウムの企画・運営を通じて、グローバルリーダーたる素養を獲得するための貴重な経験を積むことができました。

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●ファシリテーション講習で学んだことを実践できた国際シンポジウム●
報告:リーディングプログラム3期生 山形 颯

リーディングプログラムの公式行事 “The 4th International Symposium on AMBITIOUS LEADER’S PROGRAM Fostering Future Leaders to Open New Frontiers in Materials Science” は、レセプションを含めると3日間にわたって行われました。本シンポジウムの参加者の多くは、シンポジウムが始まる前日の夜にレセプションとして中央食堂横のエンレイソウでの立食パーティに参加しました。参加者に渡されるネームプレートには名前と所属や専攻に加え、翌日宿泊するホテルの部屋を表す記号が記してあり、これをきっかけに参加者同士で会話が始められるよう配慮されていました。レセプションは、海外から来た方々を歓迎する場なので、当然使用する言語は全て英語で、海外の研究者や学生との交流を積極的に行うことも求められました。私はここで出会ったインドの学生との会話をきっかけに、翌日以降でも一緒に行動することができ、スムーズにシンポジウムに参加できたように思います。


写真:フロンティア応用科学研究棟 鈴木章ホールで行われたポスタープレビューの様子

シンポジウム1日目の午前と午後には、講演とポスタープレビューがありました。講演後のポスタープレビューでは、一人2分以内でプレゼンテーションを行いました。時間は短かったのですが、以前受講したファシリテーション講習を意識しながら発表することを心がけました。

ポスタープレビューが終わってからバスで定山渓ビューホテルへ移動し、夕食をとった後ポスターセッションを行いました。ポスターセッションでの反省点として、「研究内容」にこだわりすぎてしまい、純粋に数学の内容を書いてしまったことが挙げられます。より他分野の人でも理解しやすいような、あるいは興味を持てそうな内容を書くべきであって、今回は少し自己中心的なポスターになってしまったとセッション終了後に感じました。


写真:2日目のワークショップでグループごとに英語でディスカッションする様子

2日目のメインはワークショップでした。数グループに分かれ、各々のグループのファシリテーターのもとワークショップが進みました。ここでは、前回受講したファシリテーション講習の内容をまさに実践できるチャンスだと思い、習ったことをアウトプットするよう心がけたつもりでしたが、言語的な問題も含め自分の思うようにうまくはいきませんでした。しかし逆に得ること、学ぶものがたくさんあり、自分にとっては非常に充実したワークショップでした。

レセプションを含めると3日間にわたって行われた国際シンポジウムで、海外からの研究者や学生を交え国際交流やポスターセッション、ワークショップなど多くの経験をすることができました。英語で話せるに越したことはないですがあくまでツールであり、大事なのは「何を」話すか、いかにコミュニケーションが図れるかが重要であると思いました。。特に宿泊先で海外の学生と行動を共にした際、夕食の席での「いただきます」の挨拶、箸や着物の使い方、靴を脱ぐ習慣などあらゆる場面において話の種がありました。一方でなかなか自分の言いたいことが伝わらないもどかしさも感じたため、今後はより一層英語の勉強をしなくてはならないとも感じました。

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写真:学内に掲示されたポスター

報告:平井 健二(リーディングプログラム特任助教)
   山形 颯(リーディングプログラム3期生)
構成:リーディングプログラム事務局工学分室

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