2015年1月22日(木)、北海道大学理学部W棟 ALPミーティング室にて、北陸先端科学技術大学院大学の有賀雅奈先生を講師に迎え、サイエンティフィックイラストレーション(SI)の講演会を開催しました。この講演は、Ambitious物質科学セミナー(科学技術コミュニケーションのリメディアル講習)として行われたものです。このような講演が聴けるのもリーディングプログラムの魅力の一つです。
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SIとは、科学的知識を他者にわかりやすく伝達するために用いられる説明図のことです。有賀先生は、SIの起源や歴史などを俯瞰した上で、写真などの表現手法と比較した時のSIのメリットについて説明されました。
講演の後半では、欧米諸国と異なり、日本ではSIを専門に描くイラストレーターを育成するためのシステムが確立されていないことを指摘し、この分野における専門家教育の必要性について議論を行いました。
どんなに素晴らしい研究成果でも、他人に理解してもらえなければ価値はなくなってしまいます。この講演会は、研究成果の発信という大切なテーマについて考える良いきっかけとなりました。
なお、有賀先生は、自らもイラストレーターとして活躍しており、SIに関する情報を「雅楽堂」というウェブサイトで公開しています。雅楽堂には、SIに関する学術研究についてだけでなく、研究者が自分の研究をSIとして表現するための有益な情報もたくさん載っています。今回の講演会に参加できなかったけどSIに興味があるという方に是非お勧めしたいサイトです。
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※一枚目のイラストは有賀先生の許可を得て掲載。
報告:北原圭(リーディングプログラム特任助教)