2015
12.14

産官学の最新の研究に触れられたCSJ化学フェスタ2015

研究短期国内研修研修支援イベント

産官学の最新の研究に触れられたCSJ化学フェスタ2015

本プログラムでは産学官で活躍するリーダーへ導くことを目的に、本プログラム認定の国内の大学・公的研究機関や企業等で行われる短期研修、イベント等にプログラム生が参加する旅費を支援しています。今回の活動報告では、支援を利用して参加したイベントの中から、8名のプログラム生が参加した「日本化学会秋季事業 第5回CSJ化学フェスタ2015」をレポートします。

●第5回CSJ化学フェスタ2015を終えて●
報告:1期生 総合化学院 修士課程2年  S.W.

平成27年10月13日から15日に開催された日本化学会秋季事業 第5回CSJ化学フェスタ2015に参加しました。この学会は、日本化学会の中でも最も規模の大きなものの一つで、学生による1,000件を超えるポスター発表が3日間にわたって行われました。また、大学側の研究発表だけではなく、企業側の理念や研究戦略に関わる講演、他機関との連携企画などもあり、産官学の最新の研究に触れ、幅広い視点から多くの議論を交わすことができました。

講演はどれも普段は聞けないような興味深いものばかりで、ノーベル賞を受賞されたばかりの大村智教授のイベルメクチンの研究から、今後の次世代エネルギーを担うとされる太陽光エネルギーや水素社会の将来展望まで、幅広い分野のディスカッションが行われました。また、公開講座として「化学と食」「化学と釣り」といった日常で親しみ深いものを化学的な視点からとらえることで化学の魅力を紹介するといった講演も企画されており、化学の重要さを改めて実感しました。

CSJ化学フェスタポスターセッションコラージュrsz
 写真:ポスター会場で来場者に説明するプログラム生

ポスターセッションでは学生や先生、企業の研究者といった属性を問わず多くの人と白熱した議論が交わされていました。異なる専門分野の方と議論することも多いため、普段考えていないような観点から、自身の研究を見直す良い機会となりました。学生講演の横には企業ブースもあり、各企業の活動方針や最先端の研究が紹介されていました。また、企業の方から会社で求められる人物像や博士像なども拝聴することができ、今後の学生生活で目指すところも明確にすることができました。

本学会では、異分野の内容を基礎研究から今後の応用展開にかけて学べたことが大きな収穫となりました。これを機に自身の研究も狭い分野にとらわれず、様々な方面に可能性を広げていけたらと思います。

●優秀ポスター賞を受賞したプログラム生●
◇2期生 総合化学院 修士課程1年 ⽊村 夏実
 ナノサイズ光と分⼦励起⼦間の強結合状態の in-situ 電気化学顕微分光観測
◇1期生 総合化学院 修士課程2年 陳 旻究
 ビフェニル⾦(I)イソシアニド錯体の多⾊発光特性
 :有機分⼦を包摂した 11 種類の結晶多形とそのメカノクロミズム特性
◇1期生 総合化学院 修士課程2年 ⼭本 昌紀
 ⾦属架橋部位に依存した Eu(III)錯体ポリマーの発光特性評価
◇1期生 総合化学院 修士課程2年 和⽥ 智志
 キラリティーに依存した希⼟類クラスターのファラデー回転特性
◇パイロット生 環境科学院 博士課程1年 新⽥ 明央
 逆⼆重励起光⾳響分光法による粉末光触媒中の電⼦トラップ密度のエネルギー分布解析

構成:リーディングプログラム事務局

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