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2021年05月13日

北海道大学スマート物質科学を拓くアンビシャスプログラム1期生採用式

2021年度北海道大学スマート物質科学を拓くアンビシャスプログラム(以下、SMatS)第1期生採用式がオンラインにて執り行われました。このプログラムは、博士後期課程の大学院生に対して、専門分野の研究にとどまらず、スマート物質科学力ならびに社会実装実現力を養成するものです。認定証の授与は、モニターに向かって武次徹也コーディネーターが11名のプログラム生に認定証を示し「貴殿はスマート物質科学を拓くアンビシャスプログラムの第一期生に認定されました。それを証明するとともにプログラム生として活躍されることを期待します。」と言葉を添えて、手渡す演出によって行われました。

モニターに向かって認定証を授与する武次徹也コーディネーター

武次徹也コーディネーターの挨拶を紹介

一期生に採用されたみなさま、心よりお祝い申し上げます。北大の複数の大学院より11名を受け入れることになり、プログラム担当教員一同大変嬉しく思っております。採用の時期が修士論文発表会と重なり、応募に迷った方もいるかもしれません。しかし、自ら応募を決断し、選抜され、この場に集ったことに自信を持って下さい。SMatSの構想は2017年からスタートしました。大学院教育の意義や履修方法などについて、時間をかけて熟議し、本日に至っています。本学では2013年に北海道大学物質科学フロンティアを開拓するAmbitiousリーダー育成プログラム(以下、ALP)が文科省に採択され、物質科学に数理科学と科学技術コミュニケーションを融合させ、5年間の教育を経てアカデミックや産業界で活躍するリーダーを育成してきました。SMatSはその経験知を生かし、さらに発展させようという試みです。

物質科学を広い分野で捉え、同時に数理科学、計算科学、データ科学の修得を目的としています。Society 5.0に求められている科学技術を先導し、イノベーションを実現できる人材を育成することを目指しています。本学の物質科学分野ではALPと並んで、2018年に世界トップレベル研究拠点プログラムとして化学反応創成研究拠点(以下、ICReDD)が採択されています。ICReDDではまさに計算科学、データ科学、実験科学を融合し、新しい有用な化学反応、あるいは新しい物質材料を開発するスピードの加速化に取り組んでいます。また、本学に所属する多様な研究者と国際チームをつくり、最先端の研究に励んでいます。ここで得られた知見をSMatSに所属する物質科学分野の大学院生に提供し、人材育成につなげる本学独自の教育プログラムと位置づけられます。

SMatS 1期生と教員の集合写真

みなさん、博士後期課程に進学し、自身の研究テーマが既にある程度確立していることでしょう。このプログラムが提供する科目が、みなさんの研究テーマにすぐに直結し、役立つとは限りません。そのことに抵抗を覚える方もいるかもしれませんが、長い目で見ると、必ず役に立つ日が訪れます。繰り返しになりますが、今の時代、どのような分野においてもコンピューターシミュレーション、データ科学的アプローチが重要になっています。多様にラインナップされた講義、イベントに積極的に参加してほしいと期待しています。このプログラムの一期生として「スマート物質科学力」を磨き、ぜひ次年度以降のプログラム生の手本となってください。

スマート物質科学を拓くアンビシャスプログラム(SMatS)に採用された1期生
(2021年4月採用 11名, D1)
氏名 所属 専攻名
樫村 尚宏 生命科学院 ソフトマター専攻
川口 貴大 工学院 材料科学専攻
川向 ほの香 総合化学院 総合化学専攻 
久語 佑希 総合化学院 総合化学専攻 
坂口 周弥 総合化学院 総合化学専攻 
棚橋 慧太 工学院 材料科学専攻
椿 啓司 情報科学院 情報科学専攻
Dong Kaiyue 工学院 量子理工学専攻
西村 拓哉 生命科学院 ソフトマター専攻
藤江 克徳 理学院 数学専攻
和田 諒 総合化学院 総合化学専攻