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Ph. Dialogue #003 「大日本住友製薬:製薬業界で自由でグローバルな研究を!」

Ph. Dialogue「博士人材セミナー」は、Ph. Discover連携企業からゲストを迎え「博士課程修了者が企業でどのように活躍しているのか」「企業は博士人材に何を求めているのか」についてお話してもらい、後半はゲストと学生が対話を通して交流する企画です。3回目は板倉朋宏さん、水上雄貴さん、安達智史さん、本館利佳さん(大日本住友製薬株式会社)をお迎えしたPh. Dialogueの紹介です。

※所属、肩書等は2021年1月当時のものです。

大日本住友製薬株式会社:
2005年に大日本製薬と住友製薬の2社が合併して誕生した医薬品会社。精神神経領域、がん領域、再生・細胞医薬領域の3領域を重点領域に掲げ、最先端の技術を取り入れて医薬品開発研究に取り組むとともに、医薬品に関する情報提供活動を行う。
※2022年4月1日に社名が住友ファーマに変更になりました。

博士に求めるスキル

はじめまして、大日本住友製薬の人事部で採用担当をしている板倉です。私は研究職として入社し11年間、薬理の研究をした後、人事部に異動し採用担当をしています。

これまで当社は、優秀な博士人材は企業研究でも大きな成果を上げると信じ、継続して博士人材の採用を行ってきました。採用活動時期は博士の方が早いため、博士採用を優先し、次に修士という順番になっています。近年では新卒研究職の約40%が博士の学位を取得した方となっていて、博士の割合が高い企業だと思います。

その博士人材に期待していることは3つあります。1つ目は、いわずもがなですが、高い専門性です。ただし、専門性の内容が企業の研究領域とマッチするかどうかは、それほど意識していません。研究内容のマッチ度よりも、その分野で高く専門性を磨いてきた方、考え抜ける力を持っている方を求めています。

2つ目は戦略的思考です。自分の研究テーマとその世界的な注目度を正確に把握し、論文執筆のためにどんな種類のデータが必要かを見極め、研究遂行のために適切な実験方法を組み立てる力は、企業研究でも必ず活きてきます。

3つ目が自律的な行動です。博士課程の方は例えばセミナーの運営や備品の管理など、研究以外の仕事も任せられますよね。そういった、様々な依頼を自律的に実行することは企業でも重要で、博士課程出身の方はどんな仕事も「自らやりきる力」を備えていると思います。

博士に求めるマインド

さきほどあげた3点は、スキルの話です。ここから、企業が求める博士人材のマインドについてお話します。

こちらも3つあって、まず1つ目に、自分の成果が社会の役に立つことに喜びを感じられる方。2つ目に、製薬会社は基本的に薬を作るので、「ものづくり」に熱意を感じられる方。そして3つ目に、自分の磨いてきた専門性を社会に役立てたいと思える方。この3つのマインドをお持ちの方が、企業研究、製薬研究に向いていると思います。

このマインド面こそがアカデミアと企業研究の違いになると思います。アカデミアは、真理の追究と、詳細なメカニズムの解明と、まったく新しい概念の提唱が目標になります。いわゆる論文を書いて、人類の叡智を蓄積することがゴールですね。一方で企業は、一言でいえば科学的価値の社会還元です。科学によって人々の健康や幸福に役立てる仕事が、企業研究になります。

研究開発人材、グローバル人材を求めている製薬業界

ここからは製薬業界、そして当社について説明します。製薬業界の世界市場の需要は順調に伸びていて、右肩上がりです。ただし、それを牽引しているのは米国と中国で、日本の規模は大きくありません。日本は国が薬の値段を決めていて、医療費削減のため年々値段が下がっており、厳しい状況になっています。そのため日本の医薬品業界はグローバル化が必須なのです。

もう一つ製薬業界の特徴として、重点領域を絞る会社が増えていくと言われています。それに伴い、業界の変化に対して柔軟で前向きな人材を求めています。当然、グローバル人材、そして研究開発人材ですね。やはりものを作ってそれを足掛かりに海外に進出するので、研究をしっかり行う必要があります。それはデータにも表れていて、売上高に対する研究開発費の割合を産業別にみると、医薬品産業がトップを維持し続けています。研究開発をとことんやりたい、グローバルに働きたいという人にとっては、製薬業界は非常に向いていると思います。

自由度高く最先端の研究を行う大日本住友製薬

最後に当社の特徴を3点紹介させてください。

  1. 研究開発力でグローバルに闘う方針を打ち出しています。当社は、海外売上比率が全体の64%で、業界3位。さらに売り上げから研究開発に充てる費用の割合が24%で業界1位です。この2項目ともにトップ3に入っている製薬会社は当社だけです。
  2. 最先端の技術で医療に貢献する会社です。先進的な技術を積極的に取り入れて研究しています。我々の重点領域は精神神経・がん・再生医療の3つで、中でも特にiPS細胞を用いた再生医療については、間違いなくトップを走っています。企業規模の割に、かなりチャレンジングなことをやっている会社です。
  3. 自由度が高く若手も挑戦できる社風があります。当社はプロジェクト制度と呼んでいますが、発案者がそのままテーマリーダーとなり、所長や部長がアドバイスするというスタイルでプロジェクトが進みます。当社がボトムアップのイノベーションを可能にしているベースがこのプロジェクト制度です。そして、珍しい事例だと思いますが、アングラ研究を推奨しています。これはメインテーマの他に、業務の約20%は自分のやりたい研究テーマをやっていいという制度です。こういった制度の下、自由に研究開発ができる環境や風土が整っています。

コミュニケーションタイム

・計算科学の力が活きる、インシリコ創薬

Q:私はパソコン上で構造を解析する研究をしていますが、それを活かせる研究はありますか?

板倉:インシリコ創薬(※)という領域で、例えば薬になりやすい構造がどのような構造か、あるいは、ある受容体と化合物の結合がどのような計算式で証明できるかなどを調べ、より薬に近いものを作り上げていくという研究があります。
※インシリコ創薬とは、計算科学によりコンピュータの中で薬を創ることを意味します。データベースを利用したインシリコの実験などをドライな実験、一方で、実際の生物やタンパク質、DNAなどを使う実験をウエットな実験といいます。

Q:計算科学の知識はどれくらい求められるのでしょうか?

板倉:インシリコ研究については人によります。計算科学にとても詳しい人もいれば、ウエットのことをやりながら、プラスアルファで計算科学の知識を持っている人もいます。採用の現場では、固定したバックグラウンドを求めているわけではなく、その方の研究者としての能力を総合的に判断しています。

水上:私は計算科学に関しては何も知らずに入社しました。しかし、最近は技術が進歩し取得できるデータの量や種類がとても増えています。データを扱えないと乗り遅れる状況にはあると感じて勉強しています。私は探索合成研究を行っていますので必須ではありませんが、自分の研究スタイルに合っていれば、計算科学もスキルとして入社後に身につければ良いと思います。

・アンテナを広く張る

Q:企業の研究では幅広い専門性が大事だと思いますが、どのようにして自分の研究テーマ以外の研究にアンテナを張ったらいいでしょうか?

板倉:具体的にお勧めしたいのは、論文を読む際に、自分の分野と少し重なる程度のものも読んでおくことです。領域を少しずつ広げていくことができます。もう一つお勧めしたいのが、指導教員の先生と頻繁にディスカッションすることです。先生と話すことで、研究室全体での自分の立ち位置がどこにあるのか、先生は次のステップをどう見据えているのかなど、より広い視野が養えると思います。

Q:研究以外でアンテナを張っておいたほうが良いことはありますか?

板倉:ビジネスの分野にアンテナを張っておくと、企業に入った後に幅広い活躍ができると思います。退職するまで研究者でいる人もいれば、他の職種に変わる人もいます。どんな職種になろうと研究者以外の視点を持っていると強みになります。また製薬会社の性質上、利益を生み出してそれを次の研究につなげるという視点を持つことも大切です。

・アングラ研究

Q:アングラ研究はどれくらいの方がやっていらっしゃいますか?

板倉: 1年目から全員がやっています。ただ、1人でする必要はなく、グループを作ってやっていることもあります。

Q:アングラ研究のテーマはどのように決定するのでしょうか?

板倉:テーマは本人次第、自分の考えで決めます。ただ、道具を使ったり、試薬を買ったりする必要があるので、事前に企画を上司に説明します。

本館:論文を読んで面白そうだと思ったら、細胞を入手して、論文の再現を試してみるということも積極的にやっています。面白いと思ったことをやって、面白いデータが取れたらそれを周りの人と話して議論しながら進めていく雰囲気が当社にはあります。

・チームで効率よく研究を進める

Q:社会人は短い時間の中で最大のパフォーマンスを出すことが求められるイメージがあります。学生時代と社会人になってからで、研究の仕方は変わりましたか?

本館:大学時代は土日も毎日研究室に行くような生活を送っていましたが、今はもちろん、土日は基本休みです。企業ではチームで研究をするので、1人でやるよりもできることが広がり、多角的に考えながら進められようになりました。

安達:社会人になってからは時間に対する考え方が大きく変わりました。研究職なのでやっていることは大学時代と変わらないのですが、企業では有限な時間で効率的に働くことが求められます。そのため、PDCAサイクル(※)を非常に速く回さなくてはなりません。時間を無駄にしないために、肝となる実験が何であるか常に考えながらやっています。
※PDCAサイクルとは、生産管理や品質管理などの管理業務を継続的に改善していく手法のことです。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)のサイクルを繰り返します。

・ワークライフバランスを大切に

Q:残業はどれくらいできるのでしょうか?

板倉:具体的な話になりますが、当社では入社した際の職群は「フレッシュ職群」というものになります。博士の方だとその期間は1年。1年間は基本残業無しで、短時間で高い成果を上げる研究のスタイルを身につけてくださいという制度です。博士課程出身の方だと徹夜してでも成果を上げたい方が多いのですが、それを社会人でも続けると体が持ちません。短時間で効率の良いやり方に慣れてもらうためです。残業時間をできるだけ短くなるように努めていただいて、どうしても必要な際は上司に申請した上で残業していただくことになります。

Q:社会人になると出産や育児と言ったライフイベントがありますが、育児休暇などは男性でも取得しやすい社風になっていますか?

板倉:ライフイベントに対して当社はかなり柔軟に応対できる会社だと思います。例えば研究開発の女性が、出産や育児を経て戻ってくる割合が100%なんですね。当たり前のように休暇を取って当たり前のように戻ってくる会社です。男性の育休は育パパ休暇というものがあり、子どもが一人生まれると5日間追加で有休が付与されます。育パパ休暇の使用実績は8~9割です。就職活動の際は、希望の会社に産休育休の制度があっても、どれだけ使えるかが見えにくいところだと思うので、就職希望先の先輩に聞いてみるのが一番いいと思います。

本館:板倉さんが言うとおり、毎年産休や育休から戻ってきていて、すぐ研究のテーマリーダーをやっているという方もたくさんおります。

安達:当社は産休育休にとても理解があり、会社の理解があるのはもちろんですが、同僚や上司の理解もあって、非常に働きやすい会社です。

開 催:2021年1月28日
主 催:Ph. Discover
共 催:北海道大学大学院理学研究院/北海道大学数理・データサイエンス教育研究センター(データ関連人材育成プログラム)/北海道大学博士課程物質科学リーディングプログラム

 

Information

Update

2021.05.24

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