2018
11.13

リーディングプログラム・現場からのレポート
~ プログラム修了生の立場から~
パイロット生 住谷 陽輔さん

プログラム紹介

リーディングプログラム・現場からのレポート<br />~ プログラム修了生の立場から~ <br />パイロット生 住谷 陽輔さん

2018年9月28日(金)、北海道大学理学部7号館にて、北海道大学理学部化学同窓会「るつぼ」セミナーが開催されました。筆者は、「リーディングプログラム・現場からのレポート」と題し、プログラム修了生の立場から発表させていただきました。本講演では、物質科学フロンティアを開拓するAmbitiousリーダー育成プログラム (ALP)の理念と教育カリキュラムについて概説し、特に①経済支援、②国際的な活動、③数理連携、④同期の進路先について紹介させていただきました。

ALPでは月々の経済支援・研究費の支給が強力でした。経済支援は修士から約4年半にわたりうけることができ、研究のノウハウを吸収しやすい修士課程の時期にアルバイトをせずに研究に集中できました。また、D3で実施した先端共同研究というカリキュラムを通じ、日本学術振興会からの特別研究員奨励費に加えてさらにALPから研究費を使わせていただけました。

国際会議に参加する際には、海外渡航支援という支援制度を利用できました。これにより、学生時代から7か国(ドイツ・ギリシア・マレーシア・フランス・オーストラリア・インド・ハワイ)で学会発表する貴重な経験ができました。D1の時には海外インターンという支援制度を利用し、オーストラリアのシドニー大学で1か月間留学して研究の視野を広げることができました。

 

写真:講演を行う住谷 陽輔さん

ALPの特色である数理連携を目指したカリキュラムも良かった点の一つです。M2で取り組んだQE1という課題では、数理連携研究を提案し20ページの原稿にまとめプレゼン発表しましたが、この課題で提案したテーマでその後実際に研究を進め、博士の学位取得における核となる研究とすることができました。

ALPの教育カリキュラムを通じ、研究の遂行能力はもちろん、物事に取り組む上でのキャパシティそのものが向上したように感じます。ALPを修了した同期は私を含め9名います。進路先としては、アカデミック分野に2名進み、筆者が北大PD、もう1名が北見工大の助教になりました。他の7名はJNC、NTT物性科学基礎研究所、神戸製鋼所、クレハ、第一三共(2名)、昭和電工といった多様な企業に就職しました。

今後は、ALPでの経験を活かし、大志を抱いて意義深くインパクトのある研究をしていきたいと思っています。

報告:住谷 陽輔(北海道大学大学院理学研究院 理論化学研究室 博士研究員)https://wwwchem.sci.hokudai.ac.jp/~theochem/member_sumiyayosuke.html

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