2015
03.30

ファシリテーション研修会を開催

PBLイベント

ファシリテーション研修会を開催

物質科学フロンティアを開拓するAmbitiousリーダー育成プログラム(ALP)は、平成27年3月16日と18日の2日間にわたり、合計16時間に及ぶファシリテーション研修会を開催しました。会場となったフロンティア応用科学研究棟1階のセミナー室には、4名のALP生、7名のALP教員の他、理学研究院、工学研究院、工学院、歯学研究科、保健科学研究院、高等教育推進機構などからの参加者も含め、総勢16名の北大関係者が集まりました。

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「ファシリテーション」とは、集団での議論を効果的かつ効率的に進めるための働きかけのことであり、ファシリテーションを担当する人のことを「ファシリテーター」といいます。本研修会の目的は、会議やワークショップを勘に頼らず円滑に運営し、成果を最大化できるような高度な技術を持ったファシリテーターを養成することです。

講師としてお迎えした内田ダン龍之介先生は、国際企業でファシリテーターとして活躍された経験に基づいた、実践的なファシリテーション技術を手取り足取り「伝授」してくれました。例えば、ワークショップで意見を集めるための手法(call-upクエスチョン、カードクエスチョン)、模造紙やポストイットを利用した意見の集約方法、意見が出ないときのミニブレインストーミングの行い方、出された意見に対する合意の取り方などです。研修会は体験型で行われ、ダン先生のレクチャーと、参加者による実習を何度も繰り返すことにより、ファシリテーション技術を頭と体に徹底的に叩き込みました。

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ダン先生は、「ファシリテーターは、中立的な立場で議論の当事者から意見を引き出すよう努力することが必要」と強調します。そのためには、会議やワークショップを入念にデザインすることや、メンバーのチームワークを引き出すための心理学的な仕掛けを用意することも必須とのこと。2日目には参加者が2つのグループに分かれ、身近なテーマでの模擬ワークショップ(「北大周辺の商店街を活性化する方策を考えるワークショップ」と「北大の婚活パーティーを実現させるためのワークショップ」)を開催しました。これらの模擬ワークショップでは、参加者自身が企画、アジェンダの作成、デザインなどの事前準備も行い、ワークショップ開催の一連の流れを実体験しました。もちろん、各グループのファシリテーターは参加者の中から選ばれ、議論の活発化に大きく貢献しました。

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研修会の最後には、参加者全員が椅子を丸く並べ、感想を述べ合いました。「問題解決をするためのファシリテーターの役割と重要性がよく分かった(学生)」とか、「今回得た知見をPBL型の授業に活かしてみたい(教員)」といった感想が多く出され、研修会は好評の内に幕を閉じました。

ALPでは、高度な専門性を前提に、グローバルな舞台でのさまざまなグループプロジェクトを牽引する能力を持った人材を育成することを目標としています。本研修会で習得したファシリテーション技術は、そのような場で強力なリーダーシップを発揮するための重要なコミュニケーションスキルとなるでしょう。ALPでは、このような研修会を通して、教員側も学生側もファシリテーターとしての能力を鍛える努力を今後も継続していきます。

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報告:北原圭(ALP特任教員)

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