平成26年3月の2週間、オークランド大学にあるEnglish Language Academyにて、様々な国から学びに来た人々とともに語学研修を行ってきました。
語学研修の内容:Listening 能力が鍛えられる双方向型の授業
私はあまり英語が得意ではないので、クラス分けテストではintermediate (5段階の3番目)に配属されました。クラスは、サウジアラビア、韓国、中国、台湾、日本から来た十数人で構成されていました。先生はニュージーランドの方でしたが、アメリカにしばらくいたそうで、ニュージーランドとアメリカの発音の違いについても深く指導していただけました。このクラスの英語レベルは、実際に会話の練習をするためには程よいものでした。授業カリキュラムは双方向型であり、特にspeaking, listening の能力が上がったように思います。また、オプションで参加したwrittingの授業では、プレゼンテーションに使うフレーズや、実際に英語でのプレゼンの練習をすることができました。また、ワークショップを選択することで、異文化交流をすることができました。これは毎回提供されるトピックについて会話を行うというもので、ほかの国の様子を知ることができる貴重な機会でした。
環境、文化について感じたこと:多民族が集まることで多様性につながっている
私のホストファミリーは南アフリカからの移民、オークランドでできた友人の家庭はニュージーランド人やイタリアからの移民と、ニュージーランドには様々な国から来た人々がいました。国が違うと習慣、文化が異なり、軋轢が生まれたりする場合もあると思うのですが、ニュージーランドの人々の雰囲気はとにかく「柔和」でした。これは、先のキックオフシンポジウムのトピックにもあったように、「寛容」がうまく働いている例だと感じました。人柄だけでなく、環境も自然と都市が調和した独特の雰囲気でした。さらに興味深かったのは、街のいたるところに外貨の両替所があるということでした。世界から多くの人々が訪れるため、こうした配慮がなされているのだと考えられます。同じ島国である日本と世界に対する窓口の開き方にちがいを感じました。また、ニュージーランドでは積極的に海外から優秀な人を呼び寄せ、ニュージーランドで仕事に就くという条件でいろいろな奨学金を出しているようです。国際化の例の一つとして勉強になりました。
リーディングプログラムに活かせるかどうか:積極性を培うことができる
語学の勉強をするためだけなら、今回のような短期研修時間は短すぎで、企業が求めるような英語力は日本でみっちり語学演習をしたほうがよいと感じます。しかし、海外に慣れる、自分の意思を伝える、人脈を作るには非常に有意義であると感じました。写真は短期留学できていた佐賀大学の学生との交流会の様子です。彼らは分野こそ違いますが、将来英語をつかって何かをしたいというビジョンをもっており、いい刺激になりました。日本人以外でもタイ、サウジアラビアのマスターの学生と連絡先を交換し、今後も連絡をとろうと約束しました。また、行きの飛行機では札幌の企業の方(北大とも共同で開発を行っているとおっしゃっていました)と席が隣になり、仕事のお話を聞かせていただきました。また、連絡先も交換させていただき良い体験になりました。グローバルに活躍するために必要な積極性を養う意味では、本研修は非常に良い機会になったと思います。
終わりに
今回の語学研修で、日本人に足りないのは積極性であると再認識しました。リーディングプログラムのような語学留学をサポートするシステムは、日本にも数多くあることを知りましたが、日本人の学生は授業での発言も少なく、もったいないと感じました。世界で活躍できるようなリーダーを育てることが目標であるリーディングプログラムでは、積極性・スムーズに自分の意思を伝える・人を集める魅力(これはどう育てるかわかりませんが。)が必須であると考えます。まずは自分自身がそうなれるように鍛えていきたいと思います。
報告:T.R. (リーディングプログラムパイロット生)
編集:リーディングプログラム事務局