2017
03.27

LEADER’S VOICE 02
海外インターンシップを経験した1期生 陳 旻究さん
~さらに高みへ 世界の広さを五感で体験~

海外渡航助成海外インターンシップVoiceインタビュー

LEADER’S VOICE 02 <br /> 海外インターンシップを経験した1期生  陳 旻究さん<br />~さらに高みへ  世界の広さを五感で体験~

北海道大学 大学院総合化学院 総合化学専攻 有機元素化学研究室 博士後期課程1年

陳 旻究(じん みんぐ)さん(韓国出身)

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専門研究
機械的刺激に応答して異なる発光性を示す発光性固体材料の研究。この材料は、力感知センサーや高機能性センサーへの応用が期待されています。しかし、そ の仕組みの解明と制御は未だ改善の余地が多いです。私はこの課題の解決に向 けた研究を行っています。

●応募までの道のり
博士号取得を目指して北大へ 学部の授業で有機化学に開眼

高校生のときに国際物理オリンピックの出場に向けた国家代表先発教育過程を修了。将来は大学の研究者を目指していたので、海外の大学で研究経験を積みたいという思いが強くなり、国費留学の受け入れ先である北大を受験しました。北大がさまざまな面で大学院進学をサポートしてくれるところも、決め手のひとつになりました。学部の授業を受けるようになってからは徐々に有機化学の面白さに目覚め、学部4年次に高分子機能化学研究室(現・高分子化学研究室)に分属しました。学部卒業前に当時の指導教員から経済的な支援が手厚いリーディングプログラムのことを教えていただき、修士課程1年次に応募しました。


アメリカ留学中、オフの時間は人気ミュージカルを楽しんだ。

●印象深いカリキュラム1
世界トップクラスの研究者に直接かけあい、留学を実現

学部生のときから将来アメリカで研究したいという夢があり、リーディングプログラム応募の一番の動機も海外インターンシップでした。そこで本プログラムの海外渡航支援を活用して、2015年に一人でインドでの国際学会に参加。世界的に著名な化学者であるUCLAのミゲル・ガルシアーガリベイ教授の研究に刺激を受け、こ本人にインターンシップに行きたい気持ちを直接伝えたところ、快く歓迎してくれました。そのあと別の国際学会で私の指導教員の伊藤肇先生とミゲル先生を引き合わせることができ、お二人から正式な了承をいただいて、 UCLAでの海外インターンシップに行けることになりました。

●印象深いカリキュラム1
目標から目をそらさない  強い意志が結果を生む

韓国から日本に来ている時点で留学から得られるものが山ほどあることはわかっていましたが、2016年9月から過こしたUCLAでの3か月は非常に中味の濃い日々でした。あちらでは責任と結果を伴う自由主義・個人主義が徹底しており、だからこそ皆が真剣勝負。
私の場合は、自分のアイディアで実施した研究内容をベースにミゲル先生らとの国際的共同研究を行う目的で留学をしていました。幸いなことに思い通りの結果が得られ、現在論文にまとめている段階です。皆さんも留学するときはぜひ目標を定めてください。あっという間に過ぎていく日々の支えになります。


厳しい自己管理が求められた留学体験でついた力は、「生存力」と即答した陳さん。

●目標とする将来像
海外研究にますます意欲  教育者としても成長したい 

今後の希望はもう一度UCLAで次の研究を進め、博士後期課程の最終年次はできればまた海外へ行きたいと考えています。こうして経済的な不安もなく海外研究の夢を叶えられたのも、このプログラムがあったから。採用されて本当によかったです。
そして今、もう一つ関心を持っていることが「教育」です。自分自身まだ研究者として半人前ですが、大学教授だった父と学生の背中をしっかりと押してくれる伊藤先生の姿を通して、次世代の育成もやりがいのあることだと感じるようになりました。研究と教育の両方を意識しながら最後まで本プログラムを満喫したいです。

※所属・学年等は2017年3月現在のものです。

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