リーディングプログラムは平成31年2月5日に、データサイエンスに関するセミナーを開催しました。今回講師としてお招きしたのは株式会社データフォーシーズ・株式会社D4cアカデミーの和田陽一郎さんです。
写真:データサイエンスおよびデータサイエンティストについて講演を行う和田陽一郎さん。
今回のセミナーでは、「データサイエンス」という今話題のトピックに関するものであったことも影響して、会場となったリーディングプログラムミーティング室にはほぼ満員の26名の参加者が来場しました。化学、生物、数学など、幅広い分野の理系大学院生が中心です。
写真:セミナー会場の様子。
セミナー前半では、「データサイエンスのキャリアについて」と題し、近年注目を集める「データサイエンティスト」という職業について紹介。データサイエンティストは、文字通りデータを分析する専門職ですが、具体的には(企業などにおける)解決すべき問題の所在を把握し、その問題を解決するための提言を客観的な観点から行います。データサイエンティストという言葉が一般に普及したのはここ10年以内であるものの、現在多くの企業で需要が急速に高まっており、人材供給が追い付かないほどであるとのことです。
東京工業大学でタンパク質の研究で博士号を取得した和田さんは、「データサイエンティストという職業は、研究を行うというプロセスを経て見につけた能力を活かしやすい職業である」と言います。専攻分野に関わらず、博士号取得後のキャリアパスとしてデータサイエンティストを選択することの可能性および将来性について、実際の事例を交えながら紹介しました。
後半のワークショップでは、「データ解析によるビジネス意思決定・体験ワークショップ」と題した2時間の実習を行いました。この実習は、模擬店舗データの加工や整理・分析を行い、売上向上のための提言をまとめるという実践的なものであり、参加者はノートPCを用いて大量のデータと格闘しました。
受講した学生の一人は、「一見無意味な数字の羅列とも思えるデータを分析することで新たな価値を創造するデータサイエンティストの仕事に興味を持った。データサイエンスセミナーの第2弾をやってほしい」と話していました。
リーディングプログラムは今回のような実践的なセミナーをこれからも開催していく予定ですので、プログラム外の方も是非ご注目ください!
写真:データを解析する参加者。
写真:「提言」を発表する参加者。
報告:北原圭(リーディングプログラム特任助教)