平成26年2月19日に京都大学百周年時計台記念館にて京都大学大学院総合生存学館(思修館)が主催した「次世代を担うリーダーへのメッセージ」に参加しました。京都大学思修館は、地域社会が抱える課題解決に向け、リーダーシップを発揮できる人材の育成を目指し、平成23年に採択されたリーディングプログラムです。2012年度に開かれた最初の国際シンポジウムのテーマは “グローバルリーダーの教育と育成”でしたが、今回のシンポジウムは“リーダーシップに関する理解を深める”ことを目的として開催されました。現在、日本の博士は自分の研究だけではなく、日本の抱える様々な問題(少子高齢化など)を解決する力も求められています。ハーバード大学でリーダーシップ論を教えられているBarbara Kellerman先生や、企業などでリーダーとして活躍する方々の講演を聴き、21世紀のリーダーには何が求められているのか、考えました。シンポジウム前半は、Kellerman先生による過去の事例などから現在のリーダーに求められるものを考察するKeynote Lectureが、後半はリーダーに必要なものは何か、現在様々な分野にて活躍される方々と討論するPanel Discussionが行われました。
過去のリーダーは、自分の権力で思い通りに人々を動かす支配的な存在であったのに対し、現在はこうした支配的なリーダーに対して不満を持つ人々が団結し、抵抗できる時代へと変化しています。つまり、“求められるリーダー像”は時代と共に変化し、またリーダーの概念も不変的なものではないことがわかります。現在と過去の時代背景などを比較することで、21世紀の現在、自分だけでなく相手(フォロワー)についても考えることのできるリーダーが求められていると考えられます。現在、リーダーになるための指南書が出回り、誰もがリーダーになるチャンスをもつことができます。しかしながら、リーダーシップをとるための技術などは誰かに教えられるものではなく、リーダーとして優れているかを測る術もありません。また、一言に“リーダー”といっても、どの分野の、どの国の、どんな人々のリーダーかによって、求められるリーダー像は全く異なってきます。実際に社会で活躍する方々は、自分が何のリーダーになりたいのかを意識しながら、色々な人と話したり、海外研修に参加したりするなど、自分から積極的に行動し、周りの様子を見渡しながら相手と上手に付き合っていくことを特に大切にしているようです。
様々な分野で実際にリーダーとして活躍する方の話を聞いて、自分がどのようなAmbitiousリーダーになりたいのか、深く考えさせられました。現段階ではまだ定まっていませんが、リーディングプログラムを通して視野を広げ、自分の目標を見つけたいと強く感じました。
報告:K.C.(リーディングプログラムパイロット生)
編集:リーディングプログラム事務局