謎の大災厄により社会基盤が破壊され、分断した世界で主人公が荷物を背負いながら孤立した人たちをつないでいくゲーム、『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』では、このように語られる一節があります。「いまのわたしたちに必要なのは、つながること。孤立することじゃない。そして、結び目をつくることよ」
私たち個人がつながり、結び目となる手段が現れ始めています。それは、DX(デジタルトランスフォーメーション)というデジタル技術を活用した取り組みのことで、お金、働き方、食べ物の生産、エネルギー、移動や学びといった暮らし全体を変えつつあります。しかし、DXは生活全般を単にデジタル化することではありません。むしろ、暮らしを変える手段が私たちの手に戻ってくることなのです。
ドイツでは消費者が電気エネルギーの生産者となり、ブロックチェーンによって電力会社を通さない自然エネルギーのやりとりが行われています。このような既存の社会システムから代替的なシステムへの変革は、ベルリンを中心に起こっているとメディア美学者の武邑光裕さんは話します。
北海道のほぼ中心に位置する東川町には、現代の木彫看板というスローガンの元、定居照能さんが企画・導入に携わったデジタル地域通貨東川ユニバーサルカード(HUC)があります。地域内での経済循環としてだけではなく、関係人口を増やす取り組み、さらには起業支援にも用いられています。
DXによって私たち個人は暮らしをどのように変革していけるのか、私たちはどんなつながりと結び目を作っていけるのか、大学からだけではない地域のイノベーションの現場からみなさんと考えていきたいと思います。
【日 時】2022年3月12日(土)13:00-14:50
【ゲスト】武邑光裕さん/定居照能さん
【形 式】オンライン配信(Zoomウェビナー)
【参 加】事前登録不要/無料/どなたでもご自由に参加いただけます。
【プログラム】
13:00-13:10 開会のあいさつ
13:10-13:15 イントロダクション
13:15-13:55 武邑光裕さんによる講演「個人主義と公益――公私共創のDX」
13:55-14:10 定居照能さんによる話題提供
14:10-14:40 パネルディスカッション
14:40-14:50 閉会のあいさつ
【主 催】北海道大学 高等教育推進機構 オープンエデュケーションセンター科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
【共 催】北海道大学 物質科学フロンティアを開拓するAmbitiousリーダー育成プログラム(ALP)/
北海道大学 サステイナブルコミュニティ拠点
【詳 細】https://costep.open-ed.hokudai.ac.jp/event/20832