研究費だけでなく生活費までも不足し、安心して研究活動を行うことができない大学院生は増加の一途をたどっています。その背景には国からの補助の減額、昨今の格差社会問題の広がり、新型コロナウィルスの感染拡大による学生アルバイトの打ち切りなど複雑な事情が絡んでいます。このままでは日本の学術研究は衰退するという懸念があり、当事者の大学院生や研究者の皆さんも非常に大きな危機感を抱いていることでしょう。
そこで大学院生のみなさんに安心して研究活動を続けてもらい、日本の学術研究を推進させることは、日本のみならず世界の福祉に寄与すると考えました。
研究者を様々な角度から支援してきた我々、アカデミスト株式会社(以下、アカデミスト)と株式会社アカリク(以下、アカリク)は、この課題に対するアクションの一つとして、月額支援型クラウドファンディング(以下、月額支援型CF)の特別プログラム(以下、アカリク × academist 特別プログラム)を開始いたしました。
アカリク × academist 特別プログラム
この特別プログラムでは、審査を通過した大学院生が2020年9月1日から1年間、月額支援型CFにチャレンジします。期間内は個人サポーターからの支援に加え、アカリクより月額最大5万円の支援を受け取ることができます。
採択者は、アカリクが大学と連携して開発を進めている「博士人材のコンピテンシーを可視化するためのツール」に関するサポート業務を行います。現在は可視化する際の手順書やワークシート等の開発を行っているため、プログラミングスキルやシステム等の開発経験は問いません。業務時間は月10時間以内で、当事者の視点から「月1回程度の打ち合わせ」「ツールのレビュー」にご協力いただきます。また、採択者には希望に応じてアカリクによるキャリア相談の機会も提供します。
募集対象:博士後期課程在籍中の大学院生(D1〜D3)または、博士後期課程に進学予定の大学院生(M1〜M2)※1年以内に修了予定の方は除く
審査基準:研究者としてのキャリアビジョンを持って研究に取り組んでいること
公募期間:2020年6月15日(月)〜 2020年7月17日(金)
助 成 額:年間30〜60万円
採択者数:最大2名
応募条件:
1. アカデミストの月額支援型CFを1年間(2020年9月1日〜2021年8月31日)利用できること
2. アカリクの開発するツールのレビューに協力できること(月10時間以内)
応募方法:指定のフォームからお願いします
担当者からのコメント
「これまでアカデミストでは、研究者の魅力を発信することで個人から研究資金を募るクラウドファンディング・サービス「academist」を運営してきました。はじめのうちは「ニッチな研究に研究ファンはつかない」と言われていましたが、これまで150件以上の研究プロジェクトに13,000件の支援が集まるなど、研究ファンは着実に増えてきています。しかしまだまだこれからです。研究のアピール方法がわからないという不安はアカデミストで解決します。ぜひみなさんの研究の熱意をぶつけにきてください!」
アカデミスト株式会社 代表取締役CEO 柴藤亮介
「アカリクは創業以来、専門性のみならず、博士人材が研究の過程で涵養している高度な汎用的能力にも注目してきました。この特別プログラムの実施を通じて、大学院や博士課程で過ごす時間の意味や価値を社会に向けて発信が増えていくことを期待します。公募開始から数日が経ちましたが、既に多くの方からご応募いただいています。私自身も博士課程を経験した身として、社会に向けて積極的に研究者として発信することの難しさも理解しています。それでも果敢に立ち向かおうとする皆さんの支援となれば幸いです」
株式会社アカリク 営業本部 事業推進室 吉野宏志
〈プレスリリース〉
・アカデミスト、アカリクと協働で月額支援型クラウドファンディングの大学院生向け特別プログラムを開始
・アカリク、アカデミストと協働で月額支援型クラウドファンディングの大学院生向け特別プログラムを開始