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Ph. Dialogue #005 「株式会社ダイセル:わたしの進路、いまの仕事 ~ながれに身を任せて~」

Ph. Dialogue「博士人材セミナー」は、Ph. Discover連携企業からゲストを迎え「博士課程修了者が企業でどのように活躍しているのか」「企業は博士人材に何を求めているのか」についてお話していただき、後半はゲストと学生が対話を通して交流する企画です。5回目は玉置瞳美さん(株式会社ダイセル)をお迎えしたPh. Dialogueの紹介です。

株式会社ダイセル:
1919年に日本のセルロイド会社8社が合併して誕生した化学メーカー。セルロース化学、有機合成化学、高分子化学、火薬工学をコア技術に、モノづくりに従事する。製品用途はエレクトロニクス、メディカル、コスメなど幅広く、化学の枠を超えて事業を展開する。

初めまして、株式会社ダイセルの玉置瞳美です。私は2007年に北大理学部に入学し、学部2年次に化学を専攻しました。そして、学部4年次から博士課程修了まで有機化学第一研究室でお世話になりました。2016年に博士号と一緒に教員免許も取得しました。2016年4月にダイセルに入社し、5年目を終えようとしているところです。

本日は、ダイセルに就職するまでの経緯と、ダイセルでの仕事内容について、私自身の体験をお話します。はじめに、ダイセルに就職した理由ですが、その発端は修士課程在籍時にさかのぼります。

ながれに身を任せて博士に
私は周囲の仲間が修士に進んで就職活動するのをみて、同じように就職活動を始めました。しかし、全く面接が通らず、同期が内定をもらい始めたころでも、私の就活は全く進みませんでした。就職活動に失敗した原因を振り返ると、当時、研究にも就職活動にもやる気を持っていなかったせいで、人事担当者にマイナスのイメージを与えていたのだと思います。

就職をあきらめ、父が教師をやっていたことから高校の先生になろうと思い立ちました。これが修士2年の時です。担当教員の教授に、修士卒業後に科目等履修生で教員免許をとると伝えた時、博士課程への進学を勧められました。さらに両親の後押しもあって、私は博士課程に進学しました。

上級生としての意地で研究に精を出し、いよいよ就活
成り行きに任せるように博士課程に進学したのですが、下級生に甘く見られる上級生になりたくないという意地はありました。それがいい方向に働いて、研究をもっと頑張ってみることにし、研究が少しずつ分かるようになり、分かり始めると興味を持てるようになっていきました。3年間頑張った自負もあり、やはり仕事に研究を活かしたく、もう一度就活に挑戦しました。

しかし、当時はD3の内定が出始めるのが6月頃だったのですが、希望していた化学メーカーは全滅に終わる経験をしました。敗因は、当時、複数ある化学メーカーの違いなんか調べず、化学メーカーならどこでもいいと思っていたんですね…その甘さを人事担当者に見通されていたのだと思います。

失望していた時期に、人材育成本部の先生が「ダイセルはまだ募集をしているしおすすめだよ」と教えてくれました。エントリーシートの添削や面接の練習もしていただき、無事ダイセルに内定をもらうことができました。

硝酸セルロースから始まった株式会社ダイセル

次に、ダイセルの紹介をしたいと思います。ダイセルは、従業員が2,500名ほど、年間売り上げは4,000億円規模の化学メーカーです。

1919年にセルロイド業界の安定成長のため8社の合同会社として設立されました。硝酸セルロースという燃えやすいプラスチックの不燃化を目指し、酢酸セルロースを合成したことから、セルロース事業が始まりました。また、酢酸セルロース合成に必要な酢酸も合成し始め、そこからいろいろな石油化学品へと広がり、有機合成事業が生まれました。酢酸セルロースはプラスチックに分類されますので、プラスチックについても領域を広げ合成樹脂事業が始まりました。このように、硝酸セルロースからスタートし、そこから領域を拡大し、化学の枠を超えて事業展開しています。

専門外の評価解析グループでの成長
1年間の工場研修を終えた後、2年目の本配属で事業創出本部コーポレート研究センターの評価解析グループに配属されました。全社内を対象にサンプルの分析・評価を行う部署で、分析目的のヒアリングから、解析して次の指針を示すまでをミッションとしています。私は評価解析の中でも、高分子の物性評価を行うユニットに配置されました。

配属が決まる前は、せめて自分の専門と近い有機分析をさせてほしいと思っていました。しかし高分子の物性評価に配置されてしまい、開き直って、どうせ何も知らないのだから、わかるまでみんなに質問しまくるぞという意気込みで、仕事をスタートしました。

先輩に教えてもらいながら、また部門の勉強会や外部セミナーに参加しながら仕事を覚えていきました。1年目の終わりには主要な装置を使いこなせるようになり、2年目の終わりにはヒアリングから次の指針の提案までを一人で担当できるレベルに成長できたと思っています。そして3年目にはダイセルに必要な最新技術の創出に着手しました。大学院の研究分野とは異なる内容でしたが、学び方や問題解決の仕方の基本的なところは同じで、研究で学んできたことが無駄にならないと実感しました。

評価解析グループでの3年目を終えた時、ようやく主力メンバーになれたと実感し、ここから頑張ろうと思っていたのですが、現在の所属である事業構想企画グループへ異動が決まりました。

右も左もわからない事業構想企画グループでの格闘
事業構想企画グループのミッションは、新事業になりうる企画を考えてテーマアップします。まずはアイディア発想からテーマを定めるのですが、何を調べたらよいかわからない状態から始まり、テーマが定まるまでの3カ月間は非常に辛い期間でした。

テーマが定まったのちは、市場調査と顧客ヒアリングを継続して行い、現在は情報を得るために他社様と秘密保持契約を結ぶまでに至っています。

私には向いていないと思いながらも、事業構想企画グループで1年間やってきたわけですが、そこで気づいたのは、一人の力は小さいけれど仲間を増やすことでできることが広がることです。小さい輪の中にいるとどうしても視点が固まってしまうので、新しいことを生み出すには違う視点や情報を求めてその輪を広げていくことが必要だと感じました。

論理的思考力と、輪を広げるパワーを
最後に企業が博士人材に求めることをお伝えします。あくまで私の考えですが、論理的に考え行動する力を養ってほしいです。一つやり遂げた成功体験から自信が生まれ、考え抜く力や、検証する力が備わると思います。そのために博士課程にいる間に、目の前にしている研究と深く向きあってほしいです。そして余力があれば、ネットワークを広げるパワーですね、無理やり広げる必要はないと思いますが、広げていこうという気持ちだけでも養ってもらえたらと思います。

コミュニケーションタイム

売り手市場の計算分野

Q:私は計算系の分野を専攻しているのですが、計算の部門と実験の部門で、部署をまたぐような研究はどれくらい行われていますか?
玉置:
計算のチームは基本的に、計算を必要としている他のチームとタッグを組んでやっています。どちらかと言えば、計算を必要としているチームの方から計算チームにやりましょうと声をかけることの方が多いと思います。私自身、評価解析グループにいた際、計算した方がいいと開発チームに提案し、計算チームにも一緒にやってくれないかと声をかけ、橋渡しをしたことがあります。

Q:実験系の方からすると、計算をぜひ使いたいという認識なのでしょうか?
玉置:
弊社は今、計算に非常に力を入れています。理論的なことはもちろんですが、例えば実際のプラントなど、実物に合わせた計算やシミュレーションもやっています。今とても求められている分野ですし、それは弊社だけでなく、計算に力を入れようとしている企業はどこも同じだと思います。

外部セミナーでの学び

Q:外部セミナーを受けるという話がありましたが、その費用は会社が負担するのでしょうか?
玉置:
業務において必要と認められたセミナーであれば、出張費から受講料まで全て会社が負担してくれます。会社の方からこのセミナーを受けたほうが良いと言われて学んだ経験もあります。

Q:玉置さんの場合だと、どれほどの頻度でセミナーに参加していますか?
玉置:
評価解析グループにいるときは、年に2〜3回ほどでした。現在の企画の仕事になってからは、コロナ禍でオンライン化されたものがたくさんあったこともあり、たくさんのセミナーに参加しました。頻度は、部署にもよりますし、やっている仕事の内容にもよりますね。

時間が限られている企業での研究、時間が自由な大学での研究
Q:実際に実験をしている頻度はどのくらいなのでしょうか?部署ごとに多い・少ないというのはありますか?
玉置:
評価解析グループにいた時は、週に1日や2日、1日フルに使ってまとめて測定を行っていました。同じ評価解析でもチームが違うと頻度が違って、有機分析、無機分析だと常に分析しているような印象があります。逆に今私がいる企画グループですと、ほとんど企画の時間になってしまって、月に1、2回合成の実験をするくらいです。部署によって頻度は異なります。

Q:大学と比べて企業での研究の仕方は大きく変わったと思います。大学の時にやっておけばよかったことはありますか?
玉置:
企業だと自由に好きな時間に研究することができないんですね。大学のように、夜中に研究室に行って気が向いたら実験するとかはできないので、大学の内に自分の好きなように時間を使って、思う存分実験すればいいと思います。さらに研究を継続したければアカデミアに行ってもいいですし、もし社会に出て限られた時間の中でも実績を残したいのであれば企業への就職を考えてみてください。

Q:玉置さん自身は、企業で実験できる時間が限られていることに、納得されているんですか?
玉置:
やはり実験ばかりしていても何も進みませんし、事務仕事もありますので、割り切って業務にあたっています。

ダイセルの風通しの良さ

Q:企業だと、修士卒の方や文系卒の方など、様々なバックグラウンドを持った方とお仕事していると思いますが、そこで苦労されたことはありますか?
玉置:
もちろん個人的レベルでは、相性が合わずこの人とはやりにくいなと思うことはあるかもしれません。でもダイセル社員はみなさん人がよくて、フランクに話ができています。そういう意味では苦労はしていないと思います。

Q:社内全体的に話しやすい雰囲気なのでしょうか?
玉置:
そうですね。例えばイノベーションパークだと、定席が決まっておらず、3、4階はどこに座ってもいいんですね。部門ごとの部屋も決まっておらず、見渡して話したい人がいるかいないか、すぐに分かるようになっています。いろいろな人に話しかけやすい環境が整っていると感じています。

博士課程で培った考える力

Q:博士課程の時に、この力を身につけておけばよかったと思うことはありますか?
玉置:
あまりないです。強いて言えば英語があまり得意ではないので、もう少し訓練しておけば良かったです。

Q:逆に、企業に入ってから、思ったより力がついているなと気づいたことはありましたか?
玉置:
やはり論理的に考えていく力ですね。博士を取得したからこそ、周りの人が考えていないような発想ができていると思うことはあります。考える深度が私の強みだと思ってやっています。

開 催:2021年2月3日
主 催:Ph. Discover
共 催:北海道大学大学院理学研究院/北海道大学数理・データサイエンス教育研究センター(データ関連人材育成プログラム)/北海道大学博士課程物質科学リーディングプログラム

Information

Update

2021.07.12

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