津川 翔 氏(筑波大学 システム情報系 助教)
富士ゼロックス賞(2012年) 受賞/日本の研究 .com 賞 (2017年)受賞
若手向け科研費やクラウドファンディングなど、若手研究者が自分の研究を推進するための研究費獲得のチャンスは近年増えています。株式会社リバネスでは、2009年からリバネスと連携企業が設定したテーマに関連した研究を行う40歳以下の若手研究者に支給する「リバネス研究費」を運用してきました。リバネス研究費は使用の自由度が高く、かつ使途の報告義務を設けていません。2回のリバネス研究費採択を受け、自身のキャリアを拓いた研究者、筑波大学システム情報系 助教の津川翔氏に研究費応募の経緯や研究費で実現したことを聞きました。
申請書を書くと、研究の目的や意義が自然と明確になる
1 回目の研究費の申請は教員になって 1 年目の時でした。当時は外部資金を持っておらずなんとか研究費を取りたいと思っていました。ちょうど若手向けで自分の研究テーマともマッチした募集があったので応募した次第です。また、研究費の申請の経験も浅かったため、書く経験を積んでおきたいという考えもありました。
2 回目の申請は企業とコラボレーションをしたいという狙いもありました。特にデータを持っている企業様と連携することで、研究の幅を広げられると期待しています。普段は学内で情報をまとめたページをチェックして、応募できる研究費やその締め切りをチェックするようにしています。申請書を書くと、研究の目的や意義が自然と明確になるため、研究費の採択 / 不採択によらず、研究を進める上で良い効果があると感じています。
リバネス研究費採択が自信へと繋がる
リバネス研究費は使用の自由度が高いため、非常に使いやすく、主に旅費や学会の参加費として使用させていただきました。1 回目の採択は他の外部資金がほとんどなかった時期だったため、とても助かりました。私の獲得した初めての外部資金だったのですが、その後は科研費も獲得できたり、他の財団の研究費に採択されたりしました。リバネス研究費の採択が自信となり、その後の外部資金獲得に良い影響があったと考えています。また、富士ゼロックス賞で実施した研究は、トップ国際会議である ACM CHI 2015 に採択されることができました。
研究費の採択をきっかけとして、企業の方とお互いに研究を紹介し合う機会を持つことができました。普段は参加する学会が異なる企業の方が意外と自分と近い研究をしていることが分かったのは収穫でした。(おわり)
リバネス研究費を、資金調達の他に、申請書を書く経験を積み、連携企業とのコラボレーションのきっかけに、自身のキャリアを拓いた津川氏。あなたも、リバネス研究費をチャンスを掴むために利用してみてはいかがでしょう。
募集中のリバネス研究費はこちら
https://r.lne.st/2020/03/01/48th_ikedarika/