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2025年度北海道大学物質科学フロンティアを開拓するAmbitiousリーダー育成プログラム修了式を開催しました

2026年3月11日(水)、北海道大学物質科学フロンティアを開拓するAmbitiousリーダー育成プログラム(以下ALP)8期生の酒井聡史さんの修了式が、理学部大会議室にて執り行われました。ALPとは物質科学を中心に分野横断的に学び、社会人として高い能力を養い、学位取得後には学術・研究機関だけではなく民間企業など社会の広い分野で国際的に活躍する人材を育成するための博士課程大学院教育プログラムです。2020年3月に文部科学省の補助金事業としての補助期間は終了しましたが、北大の事業として継続して活動しています。修了証書授与のあと、酒井さんがこれまでの活動を振り返って、挨拶を述べ会場から大きな拍手が送られました。続いて、石森浩一郎理学研究院教授(プログラムコーディネーター・副学長)がはなむけの言葉を贈りました。

酒井聡史さん(総合化学院)の挨拶

本日は、修了式のためにお集まりいただき、誠にありがとうございます。4年半にわたるプログラムを終え、このたび修了の日を迎えられたことを大変嬉しく思っております。
私は修士1年のとき、その魅力的なプログラム内容に惹かれてALPを志しました。実際に参加してみると、その活動は当初の想像以上に充実したもので、多くの学びと出会いに恵まれた4年半でした。特に、サイエンスコミュニケーションやキャリアデザインなど、自分の研究以外の世界に触れることができたことは、とても貴重な経験でした。研究だけでは得られない視点や、社会で活躍していくために必要な力を養うことができたと感じています。

また、8期生の同期との交流はもちろん、ALPの先輩・後輩とのつながりを深めることができたことも、大きな財産です。さらに、ALPの枠を超えて、SMatSの学生や他の博士学生とも交流する機会があり、多くの刺激を受けながら人的ネットワークを広げることができました。プログラムを終えた今、そうした一つひとつの経験が、自分にとって大きな糧となり、ALPが掲げる5つの力を育ててくれたように思います。
ここまでALPでの活動を続けてこられたのは、教員の皆様、事務局の皆様をはじめ、多くの方々のご支援があったからです。本プログラムの運営には、日々たくさんの時間とご尽力が注がれていたことと思います。ALPを支えてくださったすべての皆様に、心より感謝申し上げます。

4月からは企業の研究職として新たな一歩を踏み出します。ALPで培った力をこれからの仕事の中でも生かし、博士人材の一人として成長していきたいと思います。
これまで本当にありがとうございました。

Ph. Dreams #007「行動することの大切さ」
https://phdiscover.jp/phd/article/1329

 

石森浩一郎コーディネーターの挨拶「博士人材に期待されること」

酒井さん、修了おめでとうございます。プログラムの教職員を代表して、心よりお祝い申し上げます。

先月、経団連が「博士人材が活躍する社会に向けて」という報告書を出しました。ご覧になりましたか。なかなか面白い内容です。特に、これから企業で活躍される酒井さんには、ぜひ一度読んでみてほしいと思います。そこに書かれているのは、博士人材とは、単に専門知識が深い人ではない、ということです。知を統合する力、俯瞰する力、探究する力、仮説を立てる創造力、そして未知の課題を発見して解決する力を持った人材だ、とされています。そういう人を活用しない手はない、というわけです。
さらに興味深いのは、博士人材は研究だけをやっていればいい、という時代ではない、とはっきり書かれていることです。研究所にとどまらず、経営層や、もっと言えば企業のトップにも博士人材が入っていくべきだ、そういう会社がこれから生き残る、という考え方が示されています。

もう一つ、この報告書の中では企業が大学院教育に期待することとして、二つ挙げられていました。一つはトランスファラブルスキル。これは皆さんにもずっと伝えてきたことですね。もう一つが、キャリアオーナーシップです。つまり、自分のキャリアを自分で主体的に切り拓いていくことです。これは少し意外でもありました。これまでの日本の会社は、組織の方針に従って動く人を求めているように見えたからです。でも今はそうではない。不確実な時代だからこそ、企業であっても一人ひとりが自分の力を高め、自分の意思で道をつくっていくことが求められているのだと思います。

ですから酒井さんも、さらにキャリアオーナーシップの意識を高めるために、ぜひ5年後、10年後の自分を思い描いて、そのために今何をすべきかを考えながら歩んでいってほしいと思います。今いる場所で実現できなければ、できる場所を探せばいい。大学でも企業でも、そういう場は必ずあります。博士課程で培った力は、研究に限らず、これからさまざまな場面で生きてきます。どうか自信を持って、ご自身のキャリアを切り拓いていってください。これからの活躍を心より期待しています。
本日は、本当におめでとうございます。

レポート:大津珠子(理学研究院)

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